トラックの構造についての豆知識

トラックの構造を知らなくても、上手に運転することはできます。しかし、トラックの構造に関する知識を増やせば、なぜトラックが動いているかなど仕組みがわかり、運転する意味合いが変わってくるでしょう。

目次

トラックのシャーシ

「シャーシ」とは、車台のこと。つまり、エンジン・ブレーキ・サスペンション・ステアリングなど、トラックの基本となる構造だけを、まとめてシャーシと呼びます。トラックのすべての構造について、この記事の中では書ききれないため、今回はブレーキとサスペンションの構造について見ていきましょう。

ブレーキの構造について

トラックは重量があり、積載する荷物によっては乗用車と比べてかなり重くなってしまいます。重い車を止めるために、普通車とは違うブレーキシステムを搭載しています。

排気ブレーキ

トラックのブレーキは、「排気ブレーキ」というものを採用しています。この排気ブレーキという構造は、乗用車にはついていません。仕組みとしては、マフラーから出る排気にふたをして、酸素供給を減らしてパワーを制御するというブレーキ。排気ブレーキは車両総重量3.5トン以上のトラックやバスについている補助ブレーキです。

使い方はとても簡単で、補助ブレーキをONにするスイッチがついているので、スイッチがONの状態でアクセルから足を離すだけです。アクセルを緩めるだけで、トラック自体にエンジンブレーキのような効果があります。しかし、制動パワーはエンジンブレーキの1.8倍ともいわれ、非常に強力なブレーキです。

エアブレーキ

トラックのブレーキで特徴的なのは、大型のトラックが止まった時などに「プシュー」という音がするブレーキです。この音がするブレーキは「エアブレーキ」という仕組みで、圧縮された空気でブレーキシリンダを動かして制動する構造になっています。

エアブレーキはコンプレッサーで空気を圧縮して、その圧縮された空気を使って制動することになります。乗用車についている油圧式のブレーキと同じく、ペダルを何度も踏むと圧縮された空気がなくなってしまうので、制動できなくなります。

リターダー

リターダーは、排気ブレーキともエアブレーキとも違う「補助ブレーキ」のことを言います。最新のトラックには標準搭載されている補助ブレーキで、通常使うフットブレーキの使用頻度を下げられるのでブレーキの安全性を高める効果があります。

トラックのサスペンション

サスペンション(略称:サス)は、車体とタイヤの間の衝撃吸収装置のことです。簡単な仕組みとしては、バネやオイルが入ったシリンダーを使って路面との衝撃を緩和する構造になっています。トラックのタイヤサスは独立懸架式(インデペンデント・サス)と車軸懸架式(リジット・サス)の2種類があります。

独立懸架式のサスペンション

車輪をそれぞれ別のサスペンションで支えている構造。乗り心地や操作性はよくなりますが、部品が車軸懸架式に比べて複雑になるために値段が高くなります。

車軸懸架式のサスペンション

シンプルな構造のサスペンションです。車軸をそのままサスペンションでつないでいるので独立懸架式よりも衝撃吸収性は低いですが、価格が安く耐久性も高く、オフロードの場面では走破性が強まります。さらに、トラックには、衝撃を吸収するためにタイヤのサスだけではなくてボディーのほうやキャブレターにもサス機能がついています。

トラック構造の知識を活かす

トラックの構造は普通車と機能的に違っている部分が多いことが分かりました。トラック運転手だと毎日10時間近くは車に乗っているでしょう。乗り心地をよくするためにもメンテナンスやカスタムは欠かせません。

運転中のストレスを軽減するためにも、長時間過ごすトラックのカスタムに挑戦してみてはいかがでしょう?貨物堂では、そのようなアイテムを豊富にご紹介しております。

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