業務用トラックにオートマ車が少ない理由をご存知でしょうか?この記事を読めば、「どうしてトラックはマニュアル車が主流なのか?」という疑問も、スッキリ解決するでしょう。
理由1.オートマ車のトラックの方が製造コストがかかる
理由の一つは、コストです。そんなに違うの?と思われるかもしれませんが、業務用トラックの場合、オートマ車はマニュアル車にくらべ初期投資も維持費も高くつきます。
車体価格の差
一般的に、オートマ車はマニュアル車にくらべて車体価格が高額です。自動でギアチェンジをしてくれる部品がついているため、その分の価格が上乗せされていると考えれば納得ですね。運送業の場合、何台、何十台ものトラックが必要になります。車体価格の差がわずかだとしても、いっぺんに何台も買うとなると話は別。初期投資を安く抑えたいのであれば、オートマ車は選択肢からはずされてしまうでしょう。
維持費の差
オートマ車はマニュアル車にくらべ壊れやすいと言われています。その理由は、自動でギアチェンジをする部品の構造が複雑で繊細だから。業務用トラックとなると、その走行距離も部品にかかる負荷も、一般車とはくらべものになりません。長期的な維持費の安さも、マニュアル車が選ばれている理由の一つです。
燃費の差
マニュアル車は、自分でギアチェンジをする手間がかかる分、適切なギアで走行することが可能です。その一方オートマ車は、不適切なギアで走ってしまうことも避けられません。運送業を営む場合、燃費のよしあしは経営に直接ひびいてきます。低コストでトラックを走らせ続けるために、適切なギアで走れるマニュアル車は人気なのです。
理由2.オートマ車のトラックは操作性能が劣る
トラックなどの大型車は、一般車よりも繊細な操作が求められます。車体重量が大きい分、急な走り出しやブレーキが効きません。そのため、操作性能を抜きにしてトラック選びはできません。オートマ車は、操作性能においても、マニュアル車に劣る点がいくつかあります。
クラッチ操作
マニュアル車とオートマ車の一番の違いは、クラッチ操作があるかないかです。一般車の場合ではわずらわしい操作かもしれませんが、業務用トラックの場合、その有無で扱いやすさが変わってきます。
もし必要以上にアクセルを踏み込んでしまっても、クラッチを切ってエネルギーを逃せば、事故を未然に防ぐことが可能です。それがオートマ車だった場合は、ちょっとのミスが大きな事故に直結します。複雑な操作ですが、安全を考えると必要だといえるでしょう。
エンジンブレーキ
オートマ車はマニュアル車にくらべ、エンジンブレーキの効きが弱いのが特徴です。一般車の場合では気にならない程度かもしれませんが、長距離を運転するトラックでは、ドライバーが感じる負荷は大違い。マニュアル車であれば、必要に応じてエンジンブレーキを使うことが可能です。その点においても、マニュアル車の操作性能が優れています。
ギアの選択
トラックには多様な走りが求められます。長距離の高速運転はもちろんのこと、低速で馬力のある走りも欠かせません。ギアが自動で変わってしまうオートマ車だと、求める走りを適切に実現することが難しくなります。その時その時に合わせた走りを実現するために、マニュアル車を選ぶ事業者が多いのです。
トラックにはマニュアル車の方が向いている
オートマ車のトラックが少ないのには、きちんとした理由がありました。コスト面や操作性能を踏まえると、オートマ車はマニュアル車に劣ってしまうのが現状です。しかし、最近は人員確保を目的として、オートマ車のトラックが増えてきています。
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