トラックのドライバーが知っていると大変便利な、荷物の結び方。今回はトラックの荷物を固定するためのロープの結び方の種類と、どんな場合に使えるのかご紹介いたします。
プロのトラックドライバーが知っておくべき結び方
これから知っていると便利な結び方をご紹介します。みなさんもプロのトラックドライバーに必要なロープの縛り方を身につけましょう。
1.南京結び
南京結びは1番に覚えたい結び方。ほとんどの種類の荷物は、この結び方で固定できます。小さな輪と大きな輪を2つ作り、大きな輪にロープを通し引っ張れば、荷物をグイグイ締めつけ固定できます。
荷物をおろすときも小さな輪を緩めれば、簡単にロープが外れます。初心者がおこなう場合は、トラックを挟んで左右2人一組でロープを渡し合うと、簡単におこなえます。お互い掛け声をかけながらやってみましょう。
◆用途
- トラックの荷台に積んだ荷物を固定するとき
2.ふた結び
ふた結びはフックなどの金具にロープをひっかけ、続いてそのロープに同じ向きで2回巻き付けて結ぶ方法。ひと結びに比べ強度が増します。結び目が外しにくい反面、荷物をガッチリ固定したいときに便利。
◆用途
- 大型機械を長距離輸送するときに使えます。/li>
3.巻き結び
ロープの芯に対し同じ向きのひと結びを2度おこなえば完成。巻き結びは簡単に結べ、簡単に外せることから、一時的な荷物の固定に向いています。また、箱状の荷物をロープで十字に縛るときにも便利です。
◆用途
- 停車中のトラックの荷台に一時的に荷物を固定したいとき。
- 段ボールを十字に縛りたいとき。
4.もやい結び
ロープの端に輪を作るのがもやい結び。南京結びでロープの端をトラック荷台のフックにひっかける時に使われます。ロープの輪に2回ロープの端を通して結べば完成。もやい結びで作った輪は、荷重がかかっても結び目がずれないので、輪の大きさが変わらず安定します。
◆用途
- トラック荷台のフックにロープをひっかけるとき。
5.外科結び
2本のロープを繋げたいとき、外科結びを使います。例えば、荷物の大きさに対してロープが短いとき、ロープ2本を結んで固定することが可能です。
登山でも使われる結び方なので結び目の強度が強く、トラックの荷物の運搬でも心配ありません。結び方は2本のロープ上下2か所で巻きつけ輪にし、最後に結び合せます。
◆用途
- 2本のロープを繋げ、大きな荷物を固定したいとき。
トラックの出発前に結び目を確認しましょう
トラックの荷台に荷物を固定して「さあ出発!」。でも少し待ってください。再度、荷物がしっかり固定されているか確認しましょう。確認の方法は、荷物を軽く押してみます。少し動くようであれば、縛りなおしが必要です。
運搬中のトラックは、ブレーキやカーブで荷物が左右前後に揺られ、外れやすくなります。荷物の落下や後続車の事故の元になりますから、出発前に今一度確認しましょう。
ロープや荷締め用品で安全運行を!
トラックのロープの結び方はたくさんあります。今回は、プロのトラックドライバーが知っていると便利な結び方ばかりを取り上げましたので、ぜひ使ってみましょう。
貨物堂では荷締め用品をはじめとする、各種ロープを豊富に取り揃えています。ロープの種類を荷物や運搬スタイルに合わせて使えば、作業効率や安全運行に役立つでしょう。自分に合ったアイテムをお選びください。