トラックとトレーラーの違いとは？

大きなトラックのことを、「トラック」とか「トレーラー」と呼んだりしますが、そもそもトラックとトレーラーという呼び名には、意味の違いがあるのでしょうか？この疑問を解決するために、違いについて説明します。

トラックとトレーラーは厳密にまったく異なる

トラックとトレーラーという言葉だけを厳密に考えるなら、この2つはまったく異なるものを表します。

トラック

トラックとは正式には貨物自動車と呼ばれ、みなさんが最も目にする貨物を運ぶ自動車のことです。

トレーラー

トレーラーとはけん引されるためだけの車のこと。トレーラーは、トラクターと呼ばれるけん引車がなければ走ることができません。

つまり、トラックとは「貨物を運搬する車」のことで、トレーラーとは「引っ張られる貨物車の部分」のこと。厳密に言ってしまうと、まったく異なるジャンルの車になってしまうのです。

一般に使われるトレーラーの意味

上記のようにトラックとトレーラーの意味を厳密に考えるなら、この話は終わってしまいます。しかし、一般に考えられているトレーラーとは、トラクターとトレーラーがくっついた状態ではないでしょうか。これをトレーラーといっても通じますし、大きな間違いではありません。（しかし、正確にはこの状態の車を、セミトレーラーなどと呼びます。）

そこで、これ以下では、セミトレーラーのことをトレーラーとして、トラックとの違いについてさらに説明していきます。

トラックとは違うトレーラーのメリットとは

トレーラーはトラックと異なるメリットがたくさんあります。そのメリットについてこれからいくつかご紹介します。

重量税が安くすむ

トレーラーはうしろの貨物車部分に重量税がかかりません。このため複数の貨物を1台の車でけん引すれば、税金が安くすみとってもお得。

トラックより回転半径が小さい

トレーラーの特徴は、頭を大きく振ることができること。トラックに比べ回転半径が小さいので、長さがあってもトラックよりラクラク交差点で曲がることができます。

作業効率が上がる

トレーラーは、うしろの貨物部分を切り離すことができます。このため荷物を目的地まで運搬できればそこで貨物を切り離し、相手に渡すと同時に運転手は別の作業が可能。トラックの場合、目的地に着いても荷物を降ろすまで待機する無駄な時間が生じてしまいます。

フェリー輸送が楽

トラックをフェリーに積んで輸送する場合、運転手も同じフェリーに乗ることになり、コストや時間が浪費されます。それに比べトレーラーは、荷台だけをフェリーに積み込み、フェリーが到着したら別のトレーラーで引っ張ることができます。つまり、1台はフェリーまで、もう1台はフェリーから目的地まで輸送できるので、たくさんのメリットが考えられます。