トラックボディを演出するマーカーも、用途次第では色や場所が規制の対象となります。一般的には「前方=白、側面=黄色、後方=赤」とされていますが、これにはどんな意味があるのでしょうか。
色の規定
ある程度の大きさのトラックになると、夜間に他車に対してサイズ感を示すために、ボディの側面に側方灯としてマーカーランプを設置しなければなりません。使用できる色についても条件があり、2008年の「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」においてはこのように記載されています。
「側方灯の灯光の色は橙色(とういろ)であること」
この「橙色」は一般に「だいだい色」と称されているものです。カラーとしては濃いオレンジ色ということになるはずなのですが、実物ではイエローのカラーが用いられています。
側方灯でなければ色は自由
同じマーカーランプでも、側方灯ではなくイルミネーション用として使用するのであれば色の制限はありません。その代わり、光度は300カンデラ(乗用車のポジションランプ=車幅灯に相当)以下に限定されます。
明るさの規定
光度(明るさ)についても条件があります。トラックの存在を知らしめるために、150メートル離れた場所からでも認識できるくらいの強さが必要です。
設置の規定
側方灯は設置数も規定されています。トラックのボディ全体にわたって3メートルごとに1個のマーカーランプを設置しなくてはなりません。これは、ほかの車から見て全長がどれくらいあるのかを認識しやすくするためです。全長が6メートル以下のトラックの場合は義務ではなく任意となります。ただし、この場合も設置するのであれば黄色限定です。
イエローカラーのマーカーランプ5種
自動車ボディ関連でおなじみの槌屋ヤック(YAC)と日本ボデーパーツ工業(JB)の2大メーカーから、標準色であるイエローのマーカーランプをご紹介しましょう。同じマーカーランプでもそれぞれ違った意匠がこらされていることにご注目ください。
YAC YT441 トップマーカーランプ(ガラスレンズ) イエロー
12Wの電球付き、ガラスレンズのスタンダードタイプです。ネジ式のリング部分は樹脂製ですから錆びる心配がありません。
YAC YT451 Pトップバスマーカーランプ(アクリルレンズ仕様)イエロー(電球付)
環境面への配慮から樹脂製レンズにはカドミウムを使用しておらず、しかもガラス製と同等のクオリティを実現しています。
JB SM-10A LEDアクリルバスマーカーランプきら イエロー(環境対策適合品)
同じくアクリル製のLED仕様版。防水性能も万全です。
JB LEDクリスタルシャインマーカー24V 黄レンズ/黄
名前のとおりレンズ表面の細かなカット加工が水晶のようにひときわ美しい輝きを放ちます。レンズとベースは接着構造となって防水性もOKです。
ポイントを押さえて色鮮やかなデコレーションを
規制の多いトラックパーツの中でも、マーカーをはじめとするランプ類はその筆頭でしょう。色、場所、角度、光度など多岐にわたって細かく定められています。しかし、逆に言うと必要なポイントさえ押さえておけば、自由なデコレーションが楽しめます。
ルールを知ったうえで、貨物堂でご用意しているマーカーの色のバリエーションをお楽しみください。マーカー以外にも、多彩な外装パーツを取り扱っておりますので、ぜひ一度ご覧ください。