トラックはエンジンを中心とした電装パーツのかたまりです。そのため、基礎的な知識を身につけておけば、自由にカスタマイズするのも難しくありません。今回は制御系や電飾系など、さまざまな用途に使われる電装パーツをご紹介します。
デコデコ(DCDCコンバーター)
「デコデコ」とは商標名ではなくDC-DCをもじった愛称で、DC24VをDC12Vに変換するための電装パーツです。カーナビやオーディオなど、車載用アクセサリーはトラック用よりも乗用車用の方が種類も豊富に用意されていますが、残念ながらトラックでは使うことができません。
トラックの電圧は24Vなのに対し、乗用車は12Vとなっているため、乗用車用のアクセサリー(12V)をそのまま使えば壊れてしまいます。それをデコデコのコンバーターが中継してくれるわけです。
デコデコを選ぶポイントは、接続する機器の消費電力。小さすぎると正常に稼働しませんし、コンバーターにも過剰な負荷がかかってしまうので、余裕をもって大きめの容量のものにしましょう。デコデコ本体はダッシュボードの下など、邪魔にならないところにビス止めしておきましょう。
インバーター(DCACインバーター)
コンバーターは電圧の変換に必要ですが、インバーターは電流の変換に欠かせません。インバーターでDC(直流)をAC(交流)に変換することで、一般の電化製品が使えるようになります。コンバーター(デコデコ)を使えば、車載アクセサリーの選択範囲が広がり、インバーターを導入することで家庭用電化製品にまで広がるというわけです。
トラック用スイッチ
照明機器や電装アクセサリーなど、電気アイテムが増えてくると、いちいち「ON/OFF」の操作をするのもひと苦労です。そんなときに役立つ電装パーツがスイッチボックス。5つ以上の場合はスイッチを利用しましょう。
リレー
リレーは、スイッチを入れることで送られてきた電気をきちんと送り出す中継器のことで、小さな電流で大きな電流をコントロールする働きをします。LEDなどの消費電力が小さいものなら問題ありませんが、大音量ホーンのようなものですと、リレーがないと音が鳴らないことも。電装品の説明にリレーが必要とある場合は、必ず取り付けるようにしてください。
エーモン(電装)
「クルマ&トラックのDIY」でおなじみのエーモン工業の電装パーツ。ヒューズの対応アンペア数や、ケーブルの規格容量など、非常に細かく分かれて用意されているところなど、エーモンならではの品揃えが魅力です。
エーモン(工具)
細かなニーズに応えてくれることで定評のあるエーモン製だけあって、工具も気の利いたアイテムがそろっています。電工ペンチはトラックの電装系の配線・結線に特に欠かせません。ケーブルのカット、被膜むき、端子カシメなどがこれひとつでまかなえる、電装パーツのDIYをやるなら必携といえるものです。
電装品取り付けパーツ
「電装パーツの取り付けに必要なパーツ」は、規格に合ったものを選ぶのが大切です。特に配線コードなどは決められた容量を守ってご使用ください。電流の負荷が高まると熱を発しますので、これから先もいろいろな電装機器に接続する予定がある場合は、大きめの容量のものを選んでおきましょう。
電装パーツで血液が巡る
トラックの電装パーツというと、エアコンやカーオーディオなどが連想されがちですが、実際のところはそれらはほんのアクサセリー程度のもので、本来はエンジンまわりを主とした制御系のところにあります。
エンジンも電装パーツがなくてはスタートできません。そういう意味では、コンバーターやケーブルなどはトラックの血流といえるでしょう。だからこそ、しっかりと規格を見据えたうえで、貨物堂で高品質なアイテムをお選びください。